ある多言語学習者の断想

ohne Fleiß kein Preis.

なぜドイツ語を学ぶのか01

 そもそもなんでドイツ語なのさ?

「何でドイツ語やってんの?」 よく聞かれます。「ドイツ語をやって役に立つの? 意味あるの?」 そのように思うのかもしれませんね。英語のほうが実用的だよね! その通りです。実利的にはまさしくその通りだと思います。何か目的があって学んでいるというよりも、学ぶことそのものが目的なのかもしれません。手段の目的化。

 

ドイツ語の魅力

そもそも、私が何に興味を持っていたか、というところから話す必要があるかもしれません。

それは哲学です。哲学に興味があります。だからと言って専門家ではありません。気の向くままに哲学の入門書やら翻訳本をつまみ読みしていたのでした。十代の頃から、今に至るまで。

何と言っても自分に大きな影響を与えたのは、ハイデガーの『存在と時間』です。

これが面白い、興味深い、と思ってしまったんです。同時期に哲学ではなく文学ではありますが、カフカの著作もよく読んでいました。どうやらドイツ語話者の書く作品に魅せられる自分がいると気づくようになります。

ドイツ哲学、ドイツ観念論なるものもあるという。カントもドイツ人である、と。

そういったドイツ語の著作をいつか原著で読んでみたい。味わってみたい。

これが大きなモチベーションの1つです。

 

 

存在と時間(一) (岩波文庫)

存在と時間(一) (岩波文庫)