ある多言語学習者の断想

ohne Fleiß kein Preis.

『まいにちドイツ語』を聴いて/比較とは何か?

今朝から平常運転。2018年7月17日火曜日のまいにちドイツ語、について語ります。まずは引用から。

Schlüsselsatz heute きょうのキーセンテンス

Er ist etwas größer als Ihre Hündin.

「うちの犬*1は、あなたの犬*2よりも少し大きいですよ」

比較級。英語の比較級と考え方は同じと見なして良さそう。

 

あるものを比較するとは

さて、物事を表現する、人に何かを伝えるという行為において、ある同種の二者の関係がどうなっているのか、について意識することがあります。

二者の差異を知ることは、それぞれの特徴を色濃く描き出すことになります。

  • 大小
  • 多寡
  • 長短
  • 貴賎
  • 美醜
  • 強弱
  • 硬軟
  • 善悪

尺度は数多ありますが、その数直線上のどこにそれぞれが位置するかを表すことは、説明の大きな要素です。比較とは説明なのかもしれません。

 

この意識の持ち方が民族や国ごとに違うのだ、という仮説がぼんやり浮かんできます。

 

日本語では取り立てて「級」として意識しない人の方が多そうですが、英語同様、ドイツ語にもこの比較級という表現は存在します。日本人には無くて英語話者やドイツ語話者にはある。

もちろん日本人だって日本語で「比較」をしないわけではないのですが、文法事項としてくっきりと規定されてはいない、英語やドイツ語のように。

 

と、この手のことに意識を向ける時必ず、自分にとっての4か国語目*3に関心を抱かずにはいられないのです。

 

 



 

*1:Er つまり雄犬

*2:Hündin とあるように雌犬

*3:つまり日本語、英語、ドイツ語以外の言語