ある多言語学習者の断想

ohne Fleiß kein Preis.

カフカの『城』をドイツ語のまま読む(読めないのに)

カフカの作品と言えば『変身』が有名でしょう。それも勿論面白いのですが、私にとっては『城』も特筆すべき作品だと思います。

 

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『変身』がシングルカットされたポップなナンバーだとしたら、『城』はアルバムの中の意欲作で作者の本音がじっくりと染み込んでいる。そんなイメージがあります*1

 

先日、村上春樹の『ノルウェイの森』ドイツ語版にトライしているというのを書きましたが、それと併読していることになります。

『城』のほうが文庫サイズでコンパクトなため、外出時に携行することが多いのかもしれません。

 

日本語訳で読んだ限りでは、

  • 主人公 K の苦悩、苛立ち
  • 冗長さ*2

このあたりが印象的。さあ、原典ではどうなるか?

 

Das Schloss

Das Schloss

 

 

*1:個人の見解です

*2:これが、またいい。「長さ」に主人公も読者も打ちのめされる。読書体験万歳!