『まいにちドイツ語』を聴けないままに
今朝の放送は聞き逃してしまいました。祝日なのでつい、7:00の放送を寝過ごしてしまい。15:15からの放送は聴けるかな。
もっとも、「音声コンテンツを買う」という選択肢もありますが、規則正しい生活を心がける意味で買っていないのです。コンテンツは買えても、それを聴く時間は買えない。自らの習慣の中で作り出したい。*1
さて聴いていませんがテキストから引用させて頂きます。
Das ist der beste Riesling, Jahrgang 2014.
「これは最高のリースリング(ワイン)ですよ。2014年ものです」
最上級の表現。私も一度味わいたいものです。
Vergessen Sie nicht, uns ab und zu Mails zu schreiben.
「時々、私たちにメールを書くのを忘れないでくださいよ」
- ab und zu 「時々」
この熟語表現。知ってはいたけど、文章の中で「気づく」ことができませんでした。わずか3語の表現ですが、非常に頻度が高く、ベーシックな単語で構成されています。それゆえに他の要素と連関しているのではないかと思ってしまいました。*2
独特の言い回し、目立つ「決まり文句」は判別しやすいのですが、こういう簡単な単語で構成されているものこそ注意が要りそうです。
- das Praktikum 「インターンシップ、企業実習」
このような単語には注意したいのです。自分にとって介在度が低いからです。
私の勤務先ではこのような制度はありませんし、私自身もそれをしたことが無い。けれども言葉としては存在している。言語の別を超えて。日本語でも上手く捉えられていない言葉*3はドイツ語だろうと英語だろうと「入ってこない」のは当然と言えば当然です。
日本語では無い別の言語を迂回することによって、ある概念をより深く知る、捉え直すことができる。これも語学の効用だとつくづく思います。
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『はじめてのラテン語』を読了して
一冊の本をまた読み終えました。
過去一度記事にしました。これから読んでいきます、のような意気込みを述べたものでした。
予備知識皆無の状態でも読める入門書でした。しかしながら、悲しいかな、入門書というのはその分野の扉を指し示してくれるという点で大変有り難いのですが、そこから先に進むには自らの意志や勇気、気概や根気が必要になってくるのです。その大きな全体像を目にして畏怖し、その後は読者それぞれの志に委ねられている。
読み終えて何が見えたか? 何が分かったか?
ドイツ語とも違う、当然日本語とも違う世界が広がっていました。一読しただけなのでラテン語の扉を見つけて、ドアノブに手をかけて、ひねり、開けたか開けてないか、そんな状況です。
3つの点を書き留めておこうと思います。
1. ラテン語はロマンス語の源流のようですね。ゲルマン語とは一線を画す。ドイツ語との連関がもっとあるのかな、と期待していましたが、甘かったようです。フランス語やイタリア語を学んでいる人なら「親近感」を得られるのかも。
2. 「膠着語」というのがあることを知りました。1つの単語自体に文法的機能が、膠(にかわ)でくっつけるかのように組み込まれている。
- cōgitō, ergo sum.
有名なデカルトの言葉「我思う、ゆえに我あり」は分析的には
- cōgitō ←この一単語だけで「私は考える」
- ergo ← 接続詞「それゆえに」
- sum ← 「私はある」 sumは基本的にはbe動詞と同じように捉えてよいとのこと
3. ラテン語と私はどのように接していくべきか? あるいはどうしたいか?
時間が無限にあれば、より近づいていくことができそうなのですが。当面はドイツ語に専心する所存です。
- 現在の自分との距離感
- 意欲やモチベーション
そのあたりを考量しての判断です。ラテン語の魅力を探求するのもいいのですが、今はやはりドイツ語への希求が上回る。ドイツ語にばかりエネルギーを注ぐことに弊害が無いわけではないだろうけれど、この自分の手に馴染む感触*1がたまらないのです。
ラテン語に目覚めた暁には、「あるラテン語学習者の断想」が開始されるのだろうと思います。
*1:勝手にそう思い込んでいる
『まいにちドイツ語』を聴いて/ことば、前から飾るか? 後から飾るか?(関係代名詞)
関係代名詞による修飾について扱われていました。
本文ではなく、練習問題の箇所から引用してみます。
Ich möchte die roten Äpfel essen, die wie weihnachtliche Glaskugeln an den Bäumen hängen.
「私は、クリスマスのガラス玉のように木にぶらさがっている(それらの)赤いリンゴを食べたい」
1格の関係代名詞が使われています。
例えば、ドイツ語の語順を出来るだけ損なわずに日本語にするならば、
「私は、それらの赤いリンゴを食べたい……それらはクリスマスのガラス玉のように木にぶらさがっているのだが……」
このようになって、倒置法的な風合いが出ます。というか、私たちが英語なりドイツ語を読むということは、どこか倒置法的な感覚を味わうことになりますよね。なりませんか? そこに面白みを感じたりもします。
言っている意味内容は同じだが
- それが示される順序が違う。
- 絵の立ち上がり方が違う。
このあたりの「イメージの創られ方」の違いをこそ味わいたい。英語・ドイツ語においては、結論や実体有りきの文化なのだなという感触。日本語は奥ゆかしいというか、結論を最後まで言わないというか、そういう所がある。
この件に関しては、ドイツ語も一つの文において、文の後半に重みを持たせるルールがあるので、実はその点においては日本的、日本語的だとも言えそうです。英語には無い、分離動詞、枠構造。
ことば、前から飾るか? 後から飾るか?
ドイツ語も英語も後から飾ることは多いですが、日本語は基本的には前から修飾します。例えば、こんな感じ。
- その時僕がボーっと見ていた白くて大きい綿菓子のような雲
「雲」のことをあらゆる修飾語でもって飾っています。実体は雲であり、それ以外は言語上の飾りに過ぎない。このフレーズに限っては、一番最後まで聞かないとあるいは読まないと、何のことを言っているのか分からない。私たち日本人はこれに慣れきっているので違和感はないのですが、英語やドイツ語話者はじれったい思いをするのかもしれない。
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『まいにちドイツ語』を聴いて/esという静かで強い存在
今日も抜き書きから。
Es ist ja auch die heißeste Zeit des Jahres, da ist eine Abkühlung doch willkommen.
「一年で最も暑い時期でもあるから、そういうときには、冷やすことが歓迎されます。」
es とは何か?
英語のit に似ている印象はあります。更に個人的な思いを列記しておきましょう。
- 雰囲気や空気感
- 何とも形容し難いもの
- 透明だが、存在しているもの
- 物質感の無い存在
- ある意味では神のようなもの
そういうものらをesと置いている。そういうロマンを持って接していくことにします。
さて、例文を引きます
空想はさておき、例文に触れることにします。
- Es zieht. 「隙間風が入ってくる」*1
- Es wird Sommer. 「夏になる」*2
- Es friert mich. 「私は寒い」*3
- Es klopft.「ノックの音がする」*4
- Es fehlt mir an Ausdauer. 「私には根気が足りない」*5
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なぜドイツ語を学ぶのか05
このシリーズを続けておきます。*1
ドイツ語ってそもそも
さて、ドイツ語について、あなたはどんなイメージを持つでしょうか?
- 固そう:頭が「固い」の固い、固着
- 硬そう:「硬い」文章の硬い、硬質
- 堅そう:「堅い」守りの堅い、堅牢
- 難しそう:英語よりも
- ヨーロッパでしか通用しなさそう
- 法律や医学分野の言葉っぽい
まあ、色々思う所があると思うのです。とりまとめると
- 英語よりもとっつきにくい
- 英語よりも実用的でない
ということかもしれません。
そういうある種のマイナーな言語*2を学んでいる自分に酔っているというのが私の心のどこかにあるのです。
他の人が(あまり)目を向けないものを触っているという価値意識
これがきっとあるんですよ。それが全てではないにせよ、確かに自分の中にはある。
- 人ができないことをやる / 他の人ができず、自分だけができることは価値である
- 人がやろうとしないことをやってみる / 人がやらないからこそ価値があると見る
こういう意識は自分の中に昔からあります。それを実行に移せたか否かはさておき。
この価値意識の点では、もし自分の周囲にドイツ語に堪能な人が複数人いたとしたら、私はドイツ語に携わっていなかったかもしれません。*3
これ↓がやりかけでした。再度取り組みたい。
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『まいにちドイツ語』を聴いて/unterhalten を unterhalten
引用します。
Ich glaube, er ist wohl in sie verliebt.
「ダンはたぶんミンナに恋をしているんだと思うわ」
カンマの後は、普通の文の語順です。
動詞 unterhalten が気になる
本文中、太字の箇所でunterhalten が使われていました。「気になる」単語というのはたいてい多義語だったりします*1。辞書をあたります。
まず非分離動詞として
- Ich unterhalte mich gern mit ihm. 「私は彼と話をするのが好きだ」
- Ich hoffe, dass Sie sich gut unterhalten. 「楽しくお過ごしくださいますように」
- die Gäste mit Musik unterhalten 「客を音楽でもてなす」 他動詞。
また分離動詞もある。
- einen Eimer unterhalten バケツを(蛇口などの下に)あてがう
こちらのほうがunterhalten そのものの字義が出ていますね。
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話題はアプリへ変わり
今取り組んでいる、文法アプリについて、1081問中、309問正解。全問正解して更に反復したい所存!
*1:少なくとも自分にとっては